場合によっては被害者に直接お詫びしに行くことも大切

助手席に乗っていた友人との会話に夢中になってしまい、赤信号であることにまったく気が付かず交差点に侵入してしまったところ、青信号で脇道から出てきた乗用車がこちらの助手席側のボディーに衝突してしまいました。

職場からの帰り道でした。当時、車通勤をしていた私は電車通勤していた友人を時々駅まで送ってあげていました。その日も友人を駅まで送ってあげることになり、二人であれこれ会話しながらいつもの道を走っていました。事故現場は、こちらがメイン道路の見通しのよい場所でした。後にも先にもこんなことは初めてですが、その時どういうわけか信号が赤であることに気づくことができなかったのです。赤信号に先に友人が気づき、声をあげた時にはもうすでに、青信号で丁字路の細い脇道から出てきた乗用車が助手席側に衝突していました。ドンという音と衝撃で一瞬何が起きたのか頭が真っ白になりましたが、すぐにとんでもないことになってしまったと我に返りました。

まずは助手席に乗っていた友人の安否を確認しました。助手席側に衝突したのでかなり怖かったと思いますが、怪我はなかったのでまずはホッとしました。そのあとすぐに相手方の安否確認をし、一方的にこちらに過失があったことを認め、丁重にお詫びをしました。相手方は年配の女性が運転しており、後部座席に病気で療養中のご主人を乗せていましたが、幸い二人とも無事でした。ただ、運転していた女性は免許を取得してから１０年くらい無事故無違反だったとのことで、そのことをずっと繰り返し言い続けていました。すごい剣幕で「誠意を見せてくれるんでしょうねー」とも。こちらが一方的に悪かったので、私はただひたすら謝るしかありませんでした。

基本的には加入していた保険会社にお任せしましたが、相手方がかなり怒っていたのと自分自身も申し訳ない気持ちでいっぱいだったので、菓子折りをもって相手方の自宅まで改めてお詫びをしに行きました。まだ２０歳そこそこの時だったので、自分一人では心もとなく感じ、父親にも一緒に行ってもらいました。お詫びに伺った旨、相手方の婦人に伝えると、わざわざ来てもらってかえって申し訳なかったと言い、もう怒ってはいませんでした。事故当時は興奮してしまって、ついあんなことを言ってしまったといった具合でした。相手によっては直接会いに行くことは良くない場合もあるとは思いますが、この件に関してはやはり直接お詫びに行ってお互いにスッキリすることができたので、良かったのではないかと思っています。

依頼しませんでした。

今回、助手席に乗せていた友人との会話に夢中になってしまい、赤信号に気づくのが遅れてしまったことから起こしてしまった事故でしたので、当然のことですが、運転中は会話など運転以外のことに気を取られないように、まずは運転に集中することを最優先できるよう心掛けるようになりました。たとえこちらがメイン道路を走っていたとしても、脇道から他の車などが出てくるということを前提に、交差点は特に気を付けて運転するようになりました。万一、赤信号に気づくことが遅れても対応できるよう、スピードは控えめに運転するよう気を付けています。また、自分の車に安易に他人を乗せないことも、他の人を事故に巻き込まないためには大切なことだと思いました。

当時、まだ携帯電話などを持っていなかったため、現場の近くで公衆電話を探さなければならず警察へ連絡するのに少し時間が掛かってしまい、被害者である相手方を待たせてしまったので、今どきは少なくなりましたが、携帯電話が使えない時でも連絡ができるよう、よく通る道の周辺の公衆電話の設置場所を確認しておくことも必要だと感じました。加入している保険会社の連絡先がわかるものは常に携帯するようにしていたので、すぐに連絡することができたので準備しておいて良かったと思います。それと、交通事故は自分が予期せぬ形でいつ起こしてしまうかもしれないものなので、起きてしまったときに何をすれば良いのか、ある程度シミュレーションしておくことも大切ではないかと思います。