Q1. 事故発生時、どのような状況でしたか？
午後７時すぎごろ、アメリカの街頭がない田舎の高速道路で動物と衝突しました。日本ではあまりなじみがないかもしれませんが、ムース（ヘラジカ）という動物です。
私が運転席、夫が助手席、子供達が後部座席に乗っていました。
Q2. どのような状況で事故に遭遇しましたか？
夜に街頭のない2車線の州間高速道路（右車線、遅いほうの車線）を運転していると、斜め左先に4本の足が見えました。
人が2人、たてに列になって高速道路を渡ってきている、このままではぶつかってしまうと一瞬ですが思ったのを覚えています。その間、１秒もなかったかもしれません。目の前に一瞬大きな顔がうつり、ものすごい衝撃を受けました。主人のとにかくブレーキを踏んでという言葉ではっと我に返り、ブレーキを踏みました。たまたま登坂車線があり、そこにとまりました。幸い後続車もなく、何かほかのものにぶつかることもなく車がとまりました。
ヘラジカの足をすくい、一度空中に上がって、フロントガラスと車の天井の間に落ち、そのまま後ろに転がっていったようです。
Q3. 事故に遭遇して、まず何をしましたか？
主人が９１１（警察、救急、消防）に連絡しました。
まだパニックでしたが、主人は動くことができたので、後部座席の子供達の確認もしてもらいました。幸い無傷ということがわかり、ほっとしたのを覚えています。
警察や救急車の到着を待つ間、私はまず顔や体を触ってみて大量の血が出たりしていないか確認しました。暗かったですが、血はほとんど出ていないということが分かり安心しました。額にすごく大きなたんこぶと顔や手に擦り傷ができているらしいこともわかりました。
足や指なども動くのかも確認しました。口にフロントガラスが入ったので、トランクに入っていた水を主人にとってもらい、口をゆすぎました。
主人の実家が近かったので、主人が両親にも連絡し、車で事故現場まできてもらうように手配していました。
Q4. その事故はどのように解決しましたか？
保険会社に一任しました。
対動物だったのと、他の人や車、物が巻き込まれなかったのもあって特に難しい手続きなどはありませんでした。
ただアメリカの保険会社は日本と違い、後日、救急車や病院の請求がきました。保険会社が勝手に全てを処理してくれるわけではなく、請求書がきたら保険会社にまた連絡をし、保険会社がまた救急車や病院の支払いをしてくれるというシステムでした。正直、とても面倒だと感じました。
その他では車が廃車になった分の金額の査定や、レンタカーの手配などをしてもらいました。
確認のため、事故から１週間以内にまた病院へ行ってくださいとも言われ、診察してもらいました。
事故から２年以内は事故が原因で病院にかかったりすると保険からまかなわれるとのことでしたが、今のところその必要はなく、一応解決しました。
Q6. 事故を経験してから気をつけるようになったことを教えてください。
まず、必要のないときは田舎の夜道を運転しないようにしています。また、田舎の夜道を運転しないで良いように色々なことを計画するようになりました。
アメリカではリスや猫、たぬきやスカンク、鹿など割と野生の動物が道路に出てくることはあるのですが、今までそういった事故とは無縁でした。それが体重約４００キロの大型動物と衝突してしまうなんて考えたこともありませんでした。
しかし、地球は私たち人間だけが生きている場所ではないのだと改めて感じるようになりました。
高速道路も必要がない場合は使わないようにしています。
また道路脇の森や林を以前より気をつけてみるようになりました。
事故当時、小さめの普通車に乗っており、今までは安さを基準に車選びをしていましたが、それ以降いろいろな機能をもっとみるようになりました。
Q7. 事故に遭遇して、やっておけばよかったこと・やっておいてよかったことを教えてください。
保険会社とは別にＡＡＡなどのロードサービスに入っておいたほうがよかったのかなと思いました。
結局保険会社が支払いをしてくれ自己負担は全くなかったのですが、警察にも救急車でも病院でも、保険会社とは別にＡＡＡに入っているかと聞かれました。
子供がよくのどが渇くので、常にペットボトルの水を車に積んでいますが、よかったなと思いました。
自分の口もゆすげましたし、警察や救急車を待つ間に子供達も水を少しのみ、落ち着いたようです。
法律で決まっているので当然といえば当然なのですが、チャイルドシートもきちんとつけていて本当によかったと思います。
もしつけていなくて、事故の衝撃で子供達に何か起こっていたかもと考えるとすごく怖いです。
