たとえ優先道路でも、0対10にはならない

土曜日の夕方、いつもと同じ道を通って自宅に帰ろうとしていたときのことです。信号も横断歩道もない交差点で、右手に車が見えましたが、その車は一時停止で止まっていたし、こちらが優先道路だったため、私はそのまま直進しました。

こちらが優先道路、あちらは右折のために一時停止していた、という状況だったため、私はそのまま直進しました。しかし、相手の車が急に右折してきて、私の車にぶつかりました。その道は少しカーブしていて、確かに見通しは悪いですが、交差点にはミラーも立っていました。事故発生の時間は16時半ごろで、夕方といえどライトは不要な明るさでした。相手のおばあさんは、右から来る車ばかり見ていて、左は見ていなかったと言います。右折がしたい、右から車は来ない、よし行こうとアクセルを踏んだら、左から私の車が来たということでした。おばあさんの車は私の車の右前方にぶつかり、押されるようにして、私の車は左側に建っていた家の壁にぶつかりました。もし、私の車と家の壁の間に歩行者がいたらと思うとぞっとします。

幸い、事故現場から数メートル進んだところに駐車場があったため、そこに車を停めました。当時24歳だった私は、どうしたらよいのか分からず、まずは父親に電話をしました。おばあさんもオロオロしていたので、自分で連絡しなければと思いました。父親の指示で、警察と保険会社に電話をしました。車に大切な書類を載せておいたので、すぐに保険会社の連絡先がわかってよかったです。警察が来るまでの待ち時間に、おばあさんとお互いの連絡先を交換したり、壁にぶつかってしまったお宅にお詫びに行ったりしました。程なくして警察が来て、現場検証と事情聴取が行われました。おばあさんも、左側を確認していなかった自分に非があると認めていました。

保険会社に一任しました。事故現場でおばあさんと連絡先を交換しましたが、私からおばあさんに連絡をすることはなく、おばあさんから私に連絡が来ることもありませんでした。お詫びの電話1本くらいくれてもいいのにと思ったのが本音ですが…。私は優先道路を法定速度を守って直進、おばあさんは自分に非があることを認めていたので、0対10になるかなと期待していましたが、1対9になりました。少しでも車が動いていたら、0にはならないようです。ぶつかってしまったお家の壁は、おばあさんの保険料で修理をすることになりました。私の車は修理をするより新しく買ったほうが安いくらい破損してしまっていたので、保険でおりた50万円を頭金にして、新車を買いました。

弁護士には依頼しませんでした。

たとえ優先道路でも、車の影が見えたときには速度を落とし、いつでも止まれるスピードで運転するようになりました。また、その道路を通るのは怖くなったので、少し回り道ですがその道路を通らずに帰宅するようになりました。事故を経験してから、お年寄りの運転は怖いなと感じたので、お年寄りが運転しているのを見かけると、普段よりも車間距離をあけたりしてしまいます。車線変更や左折、右折のウインカーも、以前より早めに出すようになりました。自分が気をつけていても、もらい事故は起きるものだと思います。ですが、できる限り安全運転に気をつけて、事故が起きないように努めたいと思っています。今回は、怪我がなくて本当に不幸中の幸いでした。

事故が起きてからの行動について、知識がなかったと思います。指示を出してくれた父親に感謝です。車に大切な書類を載せておいたので、保険会社や担当者の連絡先がすぐにわかったり、自分自身の保険内容をすぐに調べたりすることができたので、本当によかったです。保険の担当者もてきぱきしていて、とてもよい対応でした。また、入っていた保険会社が大手の企業だった点も良かったです。相手と交渉するとき、大手企業の方が有利だと、後から友人に聞きました。安い自動車保険はいろいろありますが、実際に事故が起きたときの対応の早さや丁寧さを考えると、保証がしっかりしている自動車保険に入っておくべきだなと感じ、事故後、改めて保険の見直しをしました。