交通事故を後で警察に届けた場合について【被害者の有無で扱いが変わる？！】

交通事故を事故直後ではなく、後で警察に届けたのが車の運転者だった場合は、被害者がいるのかいないのかによって扱いが変わってきます。
自損事故や物損事故であった場合は、口頭で注意はされるでしょう。
あえて事故報告義務違反で書類送検されるかどうかはケースバイケースとしか言いようがありませんが、その可能性が高いとは思われません。

届けるのは必ずしたほうがよい？

被害者が受傷していた場合は、過失傷害以外に報告義務違反でも書類送検されます。
被害者が重症だった場合はニュースになって、捜査がとうに始まっているわけですから、ひき逃げ事件の自首というレベルの話になってしまいます。

後で警察に届けたのが歩行者や自転車利用者である被害者だった場合は、そのことをとがめられることはまずありません。
報告義務を知らないでいる可能性が高いからです。

被害者が軽症であれ受傷していて、車の運転者が後で届けた場合は、届けなかったよりはずっと心証は良くなるでしょう。
ある意味自首ですから。届け出なくて見つけ出されるよりずっとその後、有利になります。

その後の展開には、被害者の処罰感情が極めて大きく影響します。
被害者は実況見分の後、警察から処罰を望むか望まないか尋ねられます。
その答えは記録され、その後の事故、または事件の扱いを決定づけます。

届けることでプラスになる？

運転者が自ら警察に届け、実況見分でも正直に話し、被害者に心底謝罪するなら、被害者は処罰を望まないとするものです。
そんなはずはないだろうと思う人は多いでしょうが、処罰を望むと言い通せる被害者はむしろ少数派です。

しかし、もし警察に届けることをしないままにして見つけ出された場合は、通常は処罰を望むと言い通せない被害者であっても、処罰を望むことになるものです。
ですから、自ら警察に届けたことは、大いにプラスになります。それで被害者が処罰を望まない、としたら、あとは淡々と手続きが進んでいきます。

正直に事故の事を話した方がいい？

車の運転者が事故を認識していたのが明らかであった場合は、過失傷害以外に報告義務違反で書類送検されます。
しかし、それで起訴されることはほとんどありません。
被害者が軽症の場合は、あまり大きな扱いにはしない流れになっているからです。
被害者が処罰を望まないとした記録も残っているわけですし。

交通事故を後で警察に届けるのは、届けないままでいるより、ずっとプラスになることです。
交通事故の状況を正直に話し、交通事故の被害者に真摯に謝罪し、処罰感情無し、としてもらえるように努力することです。