交通事故で全損のときの交渉について
- 2016.04.20
- 重要知識
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交通事故に遭い、乗っている車が壊れ、車の修理費が車の時価額を超えてしまうことを経済的全損と言います。全損になると、修理して乗ることができたにしても、修理費すべてを出してもらえず、車の時価額で済まされてしまうことがあります。
交通事故で仮に全損の扱いになった場合、どういう交渉をしていく必要があるのでしょうか。
交渉の前に車の時価額を調べる
交渉に先立ち、交通事故で壊れてしまった車がその時点でいくらの時価額だったかをあらかじめ調べておく必要があります。
調べる方法として、レッドブックと呼ばれる自動車価格月報や、イエローブックと呼ばれる中古車価格ガイドブックを用いて、交通事故時点での同じ年式、走行距離に近い車を探し出し、市場価格を調査することになります。
レッドブックでの価格と市場価格に時折差が見られることがあるため、店頭価格を用いて賠償を求めるケースもあります。相手方としてはなるべく賠償を低く抑えようとしてくるので、いくつもの指標をあらかじめ用意しておきましょう。
修理費を切り詰め、時価額を上げるか
損害賠償の概念として、交通事故に遭遇する前の段階に回復させることが求められています。そのため、修理費が時価額を上回ってしまうと、回復以上の効果を与えることになるため、時価額が上限となります。どうしてもその車を乗り続けたい場合は、修理費を切り詰め、できるだけ時価額を上げていく交渉が求められます。
修理費に関しては、自動車ディーラーとかではなく、街の修理工場でお願いし、時価額に関しては店頭価格を徹底的に調査する必要があります。
特に時価額に関しては、ちょっと調べるだけで相手の保険会社の提示額がいかに不当に安いものかすぐにわかります。
各種特約を積極的に利用する
時価額の調査などは根気のいる作業であり、時間がかかります。
ですので、加入している自動車保険において弁護士特約がついている場合には弁護士にお任せするようにしましょう。
また、全損特約と呼ばれる、仮に時価額より修理費が上回ったとしても、修理費を全額支払ってもらえる特約があります。こうしたものを積極的に利用していきましょう。
クラシックカーなどに乗っている場合には、修理費にかなりの金額がかかるものの、時価額が相当低い場合があります。そういうケースにおいて大変有効です。
相手の保険会社の担当者は経験豊富のプロです。素人ではあっさり言い負かされます。弁護士特約などで弁護士をつけ、修理費で泣き寝入りしないようにしていきましょう。
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