示談書は、示談前に損害保険会社に相談しましょう
- 2016.10.25
- 示談・調停・裁判
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交通事故を起こしてしまった場合には、裁判所がかかわる民事訴訟ということではなく、当事者双方の合意にもとづく示談というかたちで、損害賠償金などの取り決めがなされるのが一般的であるといえます。
ただし、加入している損害保険会社を経由しないで示談をまとめる場合にも、事前に保険会社に相談をすべきといえます。
損害保険会社の示談交渉サービス
交通事故を起こしてしまった場合には、裁判ではなく示談で損害賠償金の金額などを決定するのが一般的ですが、その際の相手との示談交渉は、加入している自動車保険を取り扱っている損害保険会社のスタッフに一任するというのも一般的となっています。
たいていの自動車保険では、こうした示談交渉のサービスがセットになっていますので、事故を起こした本人があわてて相手との示談交渉に直接臨まなくても、経験豊富なスタッフが処理してくれるので安心です。
本人が示談交渉をする場合
交通事故の当事者になってしまうと、動揺して正常の判断がはたらかなくなり、その場で相手と示談を交わしてしまうといったこともないとはいえません。
もしも自動車保険に加入しているのであれば、そうした性急な示談交渉を行うのはつつしみ、かならず警察や損害保険会社への連絡をすませて、落ち着いてからというのがセオリーとなります。
どうしても保険会社の示談交渉サービスを使わずに、相手と直接交渉するのであれば、示談書を取り交わす前に、示談書の案を保険会社に見せて、その内容についてよく相談をすべきといえます。また、示談書の内容については、そもそも保険会社の承認が必要としている約款もありますので、注意をしておいたほうがよいでしょう。
相談をせずに示談をした場合のデメリット
損害保険会社に相談をすることなく、示談書を取り交わした場合ですが、まずは保険約款に違反してしまう可能性があるということのほかに、さらにたいへんな事態になるおそれがあります。
自動車保険の保険金というのは、基本的には相手に対して法律上の義務がある損害賠償額の限度をもって支払われるものといえます。
ところが、示談というのは当事者がそれぞれ合意すれば、それだけで法律上の約束事としての意味をもつものですので、場合によっては、法律上は支払う責任のない金額であったとしても、そのまま認められてしまうのです。
この場合、保険会社としては、示談書に書かれている損害賠償金額すべてを保険金として支払ってくれることはあり得ず、あくまでも法律上の義務がある金額に限っての支払いとなりますので、自己資金から多額の持ち出しが必要となる可能性があるわけです。
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