交通事故で加害者が嘘をついたら偽証罪になるのか【嘘は通用しない!しっかり注意しよう】
- 2016.06.01
- 示談・調停・裁判
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交通事故で加害者が嘘をついて偽証罪が問われることになるのは、刑事裁判の場です。
しかし、他の罪状に比べて非常に軽く扱われがちです。
それ以外の場では、あまりおおごととは扱われないようです。
第三者の存在
被害者にしてみれば最も許しがたいこととなりますが、処分にかかわる側からすると、保身は当然のこと、ありがちなことと解釈されるようです。
世間一般ではそうでなくても、交通事故の諸手続きに日々かかわる専門職にある人々の間では、加害者が嘘をついたのか、記憶違いかというのは追及しても確定させ得ないこととして受け流される傾向があります。それよりも物証や第三者である目撃者の証言が、より注意を払うべきこととなるようです。
ただ、民事裁判の場では心証にかなり影響します。
刑事裁判に至る前は嘘をついても罪にはならず、刑事裁判の場でも、嘘か記憶違いかが確定できないなら追及してもしかたのないこととなり、証拠がはっきりしている他のことが焦点となります。
裁判では真実を
裁判の場で嘘をついた明確な証拠があった場合に、偽証罪に問われます。
しかし民事裁判では、世間一般でそれは嘘だろうとほとんどの人が思えるようなことを加害者が言っていた場合、判決に相当影響することがあります。
刑事裁判では世間一般の人がすべて嘘だと思うようなことでも、本人が嘘をついたのではなく記憶違いだと主張すれば、証拠がない限り罪には問えません。
しかし、被害者は交通事故自体は不測の事態として諦めることができても、加害者の嘘があったために、本来するつもりのなかった責任追及や処罰への訴えをおこなうことが往々にしてあります。
記憶違いとして通せそうだと思っていても、予想しなかった目撃者の存在や物証などによって、よほど悪質な言い逃れだと判断された場合は、刑事裁判に至る前の段階でも、担当者によっては加害者に不利なことになる可能性があります。
交通事故裁判になった場合
交通事故裁判というのは非常に専門性が高く、日々交通事故を扱って微に入り細に入り知り尽くしている裁判官が担当するものです。偽証罪に問われるような証拠がない場合でも、嘘が通用するような場ではありません。
裁判以前の供述書の内容の変遷も、裁判官への心証に影響します。
証拠がなくて偽証罪に問われなくても、専門家たちが皆、嘘だと見抜いていることがひしひしとわかる場に身を置いて、結果的に自分に有利になるような身の処し方ができるかどうかは疑問です。刑事裁判への被害者参加制度についてもよく考えるべきでしょう。
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