過失割合交渉は骨が折れる作業~最終的には裁判までいくことを覚悟しましょう
- 2016.11.02
- 重要知識
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交通事故を起こした場合、被害者と最も対立するのは過失割合です。
事故に遭った被害者には、不法行為に基づく損害賠償請求権が認められますが、事故の発生について被害者側にも一定の落ち度があった場合、過失相殺され、請求金額が減額されます。
そこで、加害者側としては過失割合を少しでも有利に交渉していく必要がありますが、具体的にはどのような作業をしていかないといけないのでしょうか。
過失割合の基準となる本
過失割合について実務上参考にされているのは、交通事故損害額算定基準、民事交通事故訴訟損害賠償額算定基準、民事交通訴訟における過失相殺率の認定基準の3つです。
特に、一番最後の本、判例タイムズが裁判所でも保険会社でもよく参照されます。
交渉の前にまずこれらの本を購入するなり、図書館で借りるなりして用意する必要があります。何の準備もせずに交渉をすることはできません。
過失割合の交渉の方法
判例タイムズなどで当該事故の一般的な過失割合を確認した後は、これをできるだけ有利に使う構成を考えることになります。具体的には、修正要素に該当しないか検討することになります。
それぞれの交通事故の類型では、被害者が児童であったり高齢者の場合は過失割合が高くなったり、急な飛び出しがある場合は逆に低くなったりなど、様々な修正要素があります。この修正要素を上手く利用することで、被害者や保険会社との交渉の材料とすることができます。
また、一発逆転の方法として、自分に不利な基準が適用されそうな場合には、事故の具体的状況を詳細に説明し、当該基準が想定する交通事故類型に該当しないと争う方法も考えられます。この手段が成功すると、被害者との基本的な過失割合を無視してその割合を一から考えることができます。
いずれにせよ、これらの事項をしっかりと検討した上で交渉に臨まないと成功しません。
示談交渉ができなかった場合
示談交渉ができなかった場合は裁判となります。裁判となると弁護士費用がかかったり、決着するまでの時間が長くなるなど、精神的・肉体的に非常に負担となります。
交通事故を起こしてしまった場合、最終的には裁判となることを覚悟しておかなければなりません。そのような事態を避けるためにも、上手く交渉を進めていく必要があります。
上記のような修正要素に該当することを強力に主張するよりも、交渉に際しては一歩引くなどの駆け引きをしていかないと、被害者の反感を買い、裁判に持ち込まれるおそれがあるからです。
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