交通事故で死刑や無期懲役になることはある?【危険運転致死傷罪について】
- 2016.06.11
- 重要知識
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刑事罰に問われるような交通事故を引き起こしてしまった場合には裁判を受けた末、それぞれの状況にあった罰を受けることになります。
中でも特に重いのが「危険運転致死傷罪」であり、これは飲酒やドラッグを使って正常な判断力を喪失している状態、または高速運転や無免許運転、信号無視などで車を運転して人を負傷させたり死亡させた場合に適用される罪です。
交通事故で死刑や無期懲役になることは基本的に無い
「危険運転致死傷罪」は現代の法律の中でもかなり重い罰則があり、最高で二十年以下の懲役を受けることになっています。
ですが「危険運転と言う身勝手な理由で交通事故を起こしたのだからもっと罰は重くて良い」という意見はよく見られるものです。
特に「死刑や無期懲役でも良いだろう」という人もいるのですが、現在の法律では基本的に交通事故によって無期懲役や死刑になるということはありません。
これは法律で定められている罰則がそうであるからなのですが、仮に違法な薬物を使って完全に意識を喪失した状態で事故を起こして人を死亡させてしまったとしても、有期懲役が上限となっているのです。
懲役の期間はもっと延びることもある
ただこれはあくまでも「危険運転致死傷罪」を一度犯した場合の話です。
現在の刑法第十四条では「有期の懲役又は禁錮を加重する場合においては三十年にまで上げることができ、これを減軽する場合においては一月未満に下げることができる」と定めていますから、例えば危険運転致死傷罪で懲役を受けて出所した人がまた同じことをした場合や、非常に悪質とされるような轢き逃げ事件だったということであれば最高三十年にまで有期懲役の期間が延びることもあるのです。
もちろん普通の人であれば再犯をするはずがありませんし、そこまで重い刑罰を受けることになるとすれば極めて悪質な事件でなくてはなりませんが、こうした刑期の延長はあり得るのです。
交通事故で無期懲役や死刑になる可能性は本当に無いの?
さて、こうしたことを踏まえると「基本的に交通事故で無期懲役や死刑になることは無い」ということが結論になります。ただごく一部には例外があり、その例外に該当する場合は無期懲役や死刑になることもあり得ます。
ではその例外は何かと言うと、「殺人罪」が適用される場合です。
例えば強盗殺人罪や強姦致死罪はこれらの刑罰が科せられることになりますが、例えば「明確な殺意を持って事故を起こした」というような状況などであれば懲役以上の刑罰が科せられることはあり得るわけです。
そうしたケースは極めて稀ですが、殺意があるかどうかによって刑罰の重さは大分変ってくることになるわけです。
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