弁護士特約のメリット、デメリットとは？

交通事故のように損害賠償などの法律がかかわる問題が発生してしまった場合には、法律の専門家のアドバイスを受けたり、示談交渉や訴訟の手続きなどを依頼できると安心です。

そのための自動車保険のサービスとして「弁護士特約」がありますが、これにはメリット、デメリットの両方がありますので、それぞれを比較しながら実際に契約するかどうかを検討したほうがよいでしょう。

弁護士特約のサービス内容

弁護士特約というのは、交通事故のトラブルをめぐって弁護士に依頼をした場合について、その費用が保険会社から支払われるサービスです。

この場合の依頼というのは、交通事故の相手に対して民事訴訟を起こすにあたって、裁判所に提出する書類を作成してもらったり、法廷で本人の代理人として主張をしてもらったりということのほかにも、交通事故についての法律相談を受けることや、相手との示談交渉をすることなどが含まれます。

自動車保険の契約内容によっては、年間に利用できる回数や金額に制限がもうけられている場合もあります。

弁護士特約のメリット

このような特約を付けるメリットですが、まずは保険会社の示談交渉サービスが使えない場合でも、専門的なサポートが受けられるということが挙げられます。
たとえば、こちらには法的な責任がない無過失事故の場合、過失割合がそもそも決まってしまっているので、保険会社は相手との示談交渉を行いません。

しかし、相手がすんなりと責任を認めずに損害賠償金の支払いを渋るなどのトラブルになることは少なくないものです。
こうした場合、個別に弁護士に依頼すれば高額な報酬が発生してしまいますが、弁護士特約を利用することで、費用の心配をしなくてもすむようになるのです。

また、保険会社の示談サービスが使える場合であっても、法律の専門家である弁護士に依頼をすれば、さまざまな法律的観点から相手の過失を立証してくれますので、結果として受け取ることができる賠償金の金額が跳ね上がることが多く、その意味でもメリットは大きいといえます。

弁護士特約のデメリット

このようにメリットの大きな弁護士特約ですが、もちろんデメリットのほうもないわけではありません。
自動車保険は補償内容にしたがって保険料が高くなるのが当然ですが、弁護士特約をつけてしまうと、その分だけ毎年の保険料を余分に支払わなければならなくなってしまいます。

また、この特約に加入している人のなかで、実際にこの特約を利用した割合というのはかなり小さく、たいていは保険会社とのやりとりだけて足りることから、保険料がむだになってしまう可能性もないわけではないのです。