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交通事故で「症状固定」と認定されてしまったら

交通事故で治療を行い、早い時期に怪我が治れば問題はありませんが治療が長期化するといつまで治療を認めるかの問題が発生します。

症状固定とその時期とは

交通事故の被害者からすれば怪我が治るまで無期限で治療費や休業損害を支払うのが当然だとなりますが、法律上の損害賠償は治療を継続しても改善が見られなくなった時点で終了になります。

この改善が見られなくなった時点を症状固定と言います。

具体的な症状固定の時期は、捻挫や打撲の場合は事故から3ヶ月から長くて6ヶ月位、骨折の場合は事故から半年から一年位、脳内出血等の高次脳機能障害の場合は事故から一年から長くなると2年から3年位になる事もあります。

この症状固定の時期は法律で決められている訳ではないので、一方的に決められるのではなく被害者と加害者との話し合いになります。

後遺障害の認定と等級

症状固定の時点で治療費や休業損害の支払いは終了となり、事故日から症状固定までの期間で慰謝料が計算されます。残存している症状は交通事故による後遺障害として賠償されることになります。

後遺障害は1級から14級まであり、等級に応じて賠償が行われます。
具体的な賠償内容は慰謝料と後遺障害によって将来得ることが出来なくなった収入減が主な賠償項目です。

後遺障害の認定では、後遺障害認定用の診断書のほかにレントゲンやCT等の検査資料や個別の症状に応じた細かい照会状等が必要になります。一番高い等級は1級で、数億円の損害賠償になることもあります

後遺障害等級に該当しない場合の対応

また症状が残存していても後遺障害等級に該当しない場合もあります。
この場合は後遺障害による損害賠償を受けることが出来なくなります。

症状固定と認定された場合は、交渉を行い出来るだけ先送りにする、後遺障害等級に該当するか否かで損害賠償金に大きな差が発生するので資料をたくさん揃えて認定手続きを行う、後遺障害等級に納得いかない場合や後遺障害に該当しなかった場合は更に資料をそろえて異議申し立ての手続きを行うことが必要です。

加害者側との交渉や後遺障害認定手続きは専門的な知識が必要なため、弁護士へ交渉や手続きを依頼することも重要です。

特に重度後遺障害が残存した場合は交渉内容によって数千万単位で受取額に差が出ることもあるので被害者本人が交渉することは難しくなります。

自分の自動車保険で弁護士費用特約に加入していれば弁護士費用も保険会社が支払ってもらえるので、自分が加入している自動車保険の契約内容をしっかり把握しておくことも大事です。

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